子どもの事故

子どものフード・服のひもが危険。遊具やドアに引っかかり首が締まる事故も

子どもの事故

子どもが着ているパーカーや上着のフード、服から垂れたひも。普段は気にならない部分でも、遊具や木の枝、ドアなどに引っかかると、重大な事故につながることがあります。

実際に、木登り中にフードが引っかかって首が締まり、子どもが失神した事故が報告されています。滑り台やエスカレーターでも、服のひもやフードが引っかかり、首が締まる事故が起きています。

特に注意したいのは、子どもが走る、登る、滑るときです。

この記事では、実際の事故例をもとに、危険な服の特徴、外遊びで避けたい服、引っかかったときの対処法を分かりやすく解説します。

30秒で分かる結論

公園や保育園で遊ぶときは、フードや長いひもが付いた服を避けてください。

フードや服のひもが、滑り台、木の枝、ドアなどに引っかかると、転倒するだけでなく、首が締まって失神したり、宙づりになったりする危険があります。

特に、首回りのひも、大きなフード、背中のリボン、腰や裾から長く垂れたひもには注意が必要です。

服が引っかかって首が締まっている場合は、まず子どもの体を持ち上げて首への力を弱め、フードやひもを外してください。反応がない、呼吸がおかしい場合は、すぐに119番通報してください。

実際に首が締まる事故が起きている

子どものフードや服のひもによる事故は、単に服が破れたり転んだりするだけではありません。

消費者庁には、首が締まって失神した事例も報告されています。

木登り中にフードが引っかかり、7歳児が失神

7歳の子どもが木から降りようとした際、着ていたパーカーのフードが木に引っかかりました。

首が締まって失神しましたが、近くにいた大人が気づいて地面へ降ろしました。その後、病院を受診し、経過観察のため入院しています。

エスカレーターでフードが引っかかり、10歳児の首が締まる

10歳の子どもがエスカレーターの手すりに寄りかかっていたところ、上着のフードが吊り広告に引っかかりました。

周囲の人が子どもの体を持ち上げて救助しましたが、首の周りが赤くなり、指や腕も負傷しました。

これらは、消費者庁・国民生活センターに医療機関から寄せられた事故情報です。

参考:消費者庁「子ども服、安全性を意識して選んでいますか?」

服が引っかかると、子どもの体だけが前や下へ動き、フードや襟が首を強く締め付けます。

首が締まると声を出せないことがあるため、近くにいる大人がすぐに異変へ気づけるとは限りません。

滑り台では死亡事故も報告されている

米国消費者製品安全委員会によると、1985年から2019年6月までに、子どもの上着の首・フード部分のひもに関連して、26件の死亡事故と73件の非死亡事故が確認されています。

特に多かったのが、滑り台を滑り降りる際、フードのひもの結び目や留め具が遊具の隙間に引っかかる事故です。

子どもの体だけが滑り台を下り、首にひもが残ることで、窒息につながる危険があります。

参考:米国消費者製品安全委員会「子ども用上着のひも」

特に危険な子ども服

外遊びの前に、次のような服ではないか確認してください。

  • 首やフードから長いひもが出ている
  • ひもの先に留め具や大きな結び目がある
  • フードが大きく、簡単に外れない
  • 背中に長いリボンやひもがある
  • 腰や上着の裾からひもが垂れている
  • ズボンの裾に調整用のひもがある
  • 大きすぎて袖や裾が余っている

フードにひもが付いていなくても安全とは限りません。フードそのものが木の枝、ドアノブ、遊具の突起などに引っかかる可能性があります。

特に注意したい場所

走ったり、登ったりする場所では、フードや長いひものない服を選びましょう。

  • 滑り台やジャングルジム
  • 公園やアスレチック
  • 保育園・幼稚園の園庭
  • 木登りをする場所
  • 室内遊具施設
  • エスカレーター
  • 自転車やキックバイク
  • 自動ドアやエレベーターの近く

寒い時期の外遊びには、フード付きパーカーより、首回りがすっきりしたトレーナーやフードを取り外せる上着が適しています。

服が引っかかったときの対処法

子どもが服で宙づりになっている、または首が締まっている場合は、ひもをほどくことだけに集中してはいけません。

  1. 子どもの体を持ち上げて支える
  2. 首にかかっている力を弱める
  3. フードやひもを引っかかった場所から外す
  4. 外せない場合は、可能ならひもや服を切る
  5. 子どもの反応と呼吸を確認する

反応がない、普段どおりの呼吸をしていない、顔色が青白い場合は、すぐに119番通報してください。

119番の電話をハンズフリーにし、通信指令員の指示に従って胸骨圧迫などの心肺蘇生を行います。

参考:こども家庭庁「もしもの時の応急手当方法」

家にある服を30秒で確認する

首とフードを見る

フードや襟から長いひもが出ていないか確認します。ひもの先端にストッパーや大きな結び目がある場合も注意が必要です。

背中と腰を見る

背中のリボン、腰の調整ひも、飾り用のループが長く垂れていないか確認します。

上着とズボンの裾を見る

裾のひもは、自転車の車輪、エスカレーター、乗り物のドアなどに巻き込まれる可能性があります。

サイズを確認する

大きすぎる服は、余った袖や裾が周囲の物に引っかかりやすくなります。現在の体格に合ったサイズを選びましょう。

長いひもを結ぶだけでは不十分

長いひもを短く結んでも、できた輪や結び目が遊具の隙間に引っかかる可能性があります。

危険なひもは、可能であれば根元から取り外すか、安全な長さに縫い付けます。加工が難しい場合は、外遊びのときに別の服へ着替えさせてください。

おさがり・古着・海外通販も確認する

日本では、13歳未満の子ども服のひもについて、安全基準「JIS L 4129」が2015年12月に制定されています。

頭や首回り、背中、丈の長い服の裾などに、危険なひもを付けないことや、ひもの長さなどが定められています。

ただし、この規格は販売を禁止する法律ではありません。そのため、基準に適合していない服が流通している可能性があります。

特に次の服は、着せる前に確認してください。

  • 家族や知人からもらったおさがり
  • フリマアプリやリサイクルショップの古着
  • 海外通販で購入した服
  • ハンドメイドの子ども服
  • 安全基準制定前に作られた古い服

参考:経済産業省「子ども服の安全基準、知っていますか?」

まとめ

子どもの服に付いたフードやひもは、遊具、木、ドアなどに引っかかり、首が締まる重大事故につながることがあります。

特に公園や保育園などで活発に遊ぶときは、フードや長いひものない服を選んでください。

  • 首、背中、腰、裾のひもを確認する
  • 外遊びではフード付きの服を避ける
  • 大きすぎる服を着せない
  • おさがりや海外通販の商品も確認する
  • 引っかかったら、まず子どもの体を支える

事故が起きてから助けるだけでなく、最初から引っかかりにくい服を選ぶことが、最も確実な予防策です。

参考資料

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